予算特別委員会

平成28年9月議会 予算特別委員会質問(9月23日)

問1 児童生徒の健全育成について

(1)ネットトラブルの防止について
ア)18歳未満のネット犯罪被害の認知件数と最近の傾向について問う。

警察本部長 県警では、平成23年〜本年8月末で18歳未満の少年16人をインターネット利用の非行で検挙・補導。コミュニティサイト等の利用で被害に遭った少年は86人。非行・被害の背景として、インターネットへの不適切な投稿等の重大性の認識不足、ネット上に潜む危険性の認識不足などがある。
イ)いじめ等のネットトラブルの状況について認識を問う。
教育長
 本県の平成27年度の児童生徒のスマートフォン所持率は、平成24年度から大幅に増加し低年齢化も進んでいる。いじめ件数や個人情報の流出件数も大幅に増加し早急な対策が必要。去る5月に富山県ネットトラブル防止対策検討委員会を設置し実効性のある具体的な防止対策を検討。
ウ)児童生徒・教員・保護者へのネット教育やモラル教育について、問う。
教育長
 検討委員会からの具体的な防止対策を提言により、できるところから速やかに実施。@生徒会が中心となり、生徒自らがネットルールを作るモデル事業を、中高各1校で実施し、補正予算に計上。A保護者には、危険性や最新情報を学ぶための親学びノートを各学校に配布し、親学び口座での活用。B教員も、「教委だより」に特集ページを設け、管理職のための研修会も新たに開催。検討委員会の議論を踏まえしっかり取り組む。
エ)児童生徒のネット犯罪防止や被害防止にどのように取り組むのか、問う。
警察本部長
 サイバー補導や少年相談等を通じた非行少年・被害少年の早期発見・保護、携帯電話販売店にフィルタリング利用促進の要請など対策を講じている。教育委員会や学校と連携し、非行防止教室の開催、啓発リーフレットの配布、学校警察連絡協議会等を通じ情報共有といった対策を実施。
(2)児童生徒のインターネットの利用について

ア)SNSやゲーム等の長時間利用による学力低下や睡眠不足について、問う。
教育長
 全国学力・学習状況結果によると、ネット利用時間が長いほど平均正答率は低く学力低下の原因となる。厚生労働省によると、睡眠不足の場合、成長の遅れ・食欲不振・集中力低下・多動や衝動行為が見られ、児童生徒の身体に悪影響を与えている。
イ)勉強時間と睡眠確保のための取り組みについて問う。
教育長
 保護者用の啓発リーフレットを作成・配布し、生活習慣の改善に取り組んでいる。各学校に配布した親学びノートの活用、学力や睡眠への悪影響を保護者に配布するネット最新情報資料に記載する。また、生徒自らがネットルールを作る取組みの際に、悪影響について学ぶこととする。
(3)「人づくり」の集大成となる富山県教育大綱について、問う。
県知事 ふるさと富山に誇りと愛着を持ち、夢や志、情熱を持って地域社会や全国・世界で活躍し、未来を切り拓く人材の育成に積極的に取り組む。「教育県富山」の良き伝統を継承し、子どもたちの未来を展望し、発展させ、健やかにたくましく成長するよう取り組む。


問2 本県の災害対策等について

(1)水害防止のためのハザードマップの早期更新について、問う。
土木部長
 昨年7月に改正水防法が施行され、新たな洪水浸水想定区域図を作成する。県管理河川では、富山市婦中町速星の坪野川など、今年度末までの作成を目指し進めている。早期作成に努めるとともに、市町村が早期にハザードマップの更新ができるよう、必要な助言・協力をする。
(2)住民に対する避難勧告や避難指示の判断に必要な情報について、問う。

土木部長 気象庁が発表する気象情報に加え、雨量や河川水位などの情報をインターネットで迅速に周知している。河川水位は、市長村長が「避難判断水位」・「氾濫危険水位」も併せて情報提供。円滑な避難勧告等の判断がおこなわれるよう適切な情報の提供に努める。
(3)浸水が予想される高齢者施設等はどれくらいあるのか、問う。
厚生部長 浸水想定区域内の要配慮者利用施設のうち、避難を図る必要がある高齢者施設は346事業所、うち認知症高齢者グループホームは73事業所。
(4)高齢者施設への気象情報や避難情報の伝達、水害時の避難対策を問う。
厚生部長 市町村は、県からの気象情報等をもとに避難勧告等を発令し、高齢者施設に電話やFAX・防災行政無線等で周知。各施設が避難計画を作成し訓練を行う。県は防災対策研修会を開催し体制整備の強化・徹底を図る。
(5)早急に治水対策を進めるべきと考えるがどうか、問う。

土木部長 河川との位置関係や周囲の地形など施設の状況を調べ、水害対策を十分検討する。想定を越える豪雨には日頃からの備えが大切で、雨量や水位の情報提供などソフト対策が大変重要。国と連携し、避難計画・ハザードマップの基礎となる洪水浸水想定区域図の早期作成に努める。
(6)治水に資するダムの老朽化対策や堆砂対策の状況について、問う。
土木部長
 県管理ダム16基のうち、9基のダムが建設後30年以上経過。老朽化対策として、県単独事業や防災安全公金事業により、電気設備、機械設備の修繕や更新を実施。また、平成27年度に機械設備について長寿命化計画を策定。電気設備と土木構造物について策定を進めている。堆砂対策は、毎年貯水池を測定、堆砂の状況を把握し県単独事業により土砂の除去をしている。
(7)水害防止の社会資本整備や、住民の避難訓練等の取り組みを問う。

県知事
 「災害に強い日本一の安全・安心県戦略」を掲げ、ハード・ソフト両面に取組んでいる。河川整備を計画的に進め、国や市町村等と連携し避難対策の充実や防災情報の連絡体制の強化も推進する。さらに、洪水浸水想定区域図も早期に作成し水害対策に取り組む。


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平成28年6月議会 予算特別委員会質問(6月17日)

問 本県の防災対策について

(1)被災時緊急避難において避難行動要支援者のサポート体制を問う。
厚生部長
 避難行動要支援者は、本年4月現在で県内約5万2千人が名簿記載。具体的支援方法を記録する個別計画策定状況は、要策定者が約2万3,500人で、うち策定済みが約8千人。県では、5月に、市町村向けの研修を開催し、今後も要支援者の把握や個別計画の策定を支援する。
(2)災害派遣福祉チーム「DCAT」を設立してはどうか、問う。
厚生部長 今回の熊本地震では全国からDCATが自主的に出動し活動を行っている。DCATの派遣経費は災害救助法の支弁対象外で、法的な位置づけがなされておらず、職員を派遣する場合の課題を踏まえ調査・検討する。
(3) 避難生活における避難者の心身両面での健康維持への対応を問う。
厚生部長 県地域防災計画に基づき、健康管理を実施、心身機能の低下予防に努める。今回の熊本地震では@健康相談、血圧測定などを通して必要な治療の継続支援A健康管理のための情報提供をした。これまでの震災支援の経験を活かし、健康管理に迅速に対応できるよう努力する。
(4) 避難生活が長引く中、女性や子供に対する配慮や対応方針を問う。
知事政策局長 国の指針等を踏まえ、避難所における安全性の確保をする。具体的には、@個人情報の管理の徹底、A専用スペースの警備や防犯ブザーの配布、B相談窓口の設置やポスター掲示など、安全・安心に十分に配慮した避難所の運営を市町村に求めている。今後とも、設置する市町村に、女性や子供への配慮の視点が反映されるよう助言していく。
(5)河川堤防の決壊や道路などの交通網の遮断の防止について
ア.緊急通行確保路線にある橋梁の耐震化や法面の整備の状況を、問う。

土木部長
 長さ15m以上の橋梁で耐震補強が必要な117橋の対策を平成24年度までに終え、379橋すべての耐震化が完了。法面の整備については、災害防除施設の整備が必要な箇所は142箇所あり、昨年度末までに48箇所の整備を終え、今年度は6箇所で整備の進捗を図ることとしている。
イ.県が管理する河川の耐震対策について、問う。

土木部長 平成23年度に耐震性点検に着手、堤防の沈下量を抑える必要のある区間は、堤防延長397kmのうち6河川の約9km。沈下対策には、地盤や堤体を強固にする大規模工事が必要。補強工事は、効果を評価する技術が未確立で、今後の実施例や評価を参考に堤防の耐震対策に着実に取り組む。
ウ.路線沿いの耐震基準を満たさない建築物の数と倒壊防止について問う。

土木部長 H24年度に旧耐震基準で建てられ倒壊により道路幅の半分以上を塞ぐ可能性がある建築物を調査した結果、全県で約980件が該当、耐震性の有無は把握していない。補助制度の創設は、他県の取組みや市町村の意見を聞き今後検討する。
(6)消防庁で「避難支援アプリ」を開発しているが、導入について問う。
知事政策局長
 災害発生時には、緊急情報を迅速かつ確実に伝達することが重要。実用化の場合、@防災情報を自動受信、A避難誘導方向や避難先を表示、B通信障害時でも情報が表示可能であることが必要。国において試験中であり、実用化に向けた動きも見ながら、研究する。
(7)「業務継続計画」の市町村の策定状況及び業務継続の県のバックアップ体制について、問う。
知事政策局長 市町村に対し、防災担当課長会議などで業務継続計画の必要性を説明、現在策定済みの市町村数は2市3町。想定を超える災害発生時、県は、支援チームを編成、対応能力を調査し災害対策要員の派遣などの支援を行い、他市町村への応援指示や防災関係機関等への応援要請を行う。
(8)県内の「地区防災計画」策定状況と市町村への支援について、問う。
知事政策局長
 県内で地区防災計画を定めた事例はない。県では、市町村の取組みを促進するため、内閣府作成「地区防災計画ガイドライン」を周知、市町村担当部局長会議で要請した。今後も、制度の活用と住民への普及啓発を促し、地域特性に造詣が深いアドバイザーや防災士等を派遣するなど、策定を支援していく。
(9)本県地域防災計画の早急な点検・全面的な見直しについて問う。
知事
 今回の地震を踏まえ、新たに被害想定調査の実施や普及啓発の手法について検討し、調査結果をもとに専門家を入れて地域防災計画を見直す。県民の生命・身体・財産を守ることは県政の基本で、防災・減災対策にしっかり取り組む。
(10)本県の消防防災ヘリへの動態管理システムの搭載について、問う。
知事政策局長 より安全で効率的な救援活動のため消防庁が導入を進めている。今年3月に搭載工事が不要な機体持込型が開発され、消防庁の無償使用制度を利用して早期導入を図る。 (11)全国の消防ヘリの更新や更新準備について、問う。
知事政策局長
 明確な耐用年数はないが、概ね20年前後で更新されている。全76機のうち、更新手続きを進めているのが12機。なお、本県は平成8年4月からで6番目に長く運航。本県より古い5機のうち4機は更新準備を進めており、残り1機は検討中。
(12)本県の消防防災ヘリ更新について、問う。
知事 本県は、毎年の定時点検等を行っており、直ちに更新が必要ではないが、@他県のヘリが20年前後で更新が多いA機種選定から納入・運航まで約3年必要であり具体的に検討する。多額の費用のため財源確保を国に求める。


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平成27年11月議会 予算特別委員会質問(12月8日)

問1 新幹線開業効果の持続拡大について

(1)「立山・黒部」の世界文化遺産登録と世界ジオパークへの支援策を問う。
県知事 シンポジウム開催・アピール本の作成、A立山砂防の遺産登録に向け、日本イコモス国内委員会による富山会議の開催などを実施。
ジオパーク登録は、ガイドの養成、ツアーや学習会開催に対する財政的支援や、現地視察・講演会への参加や情報提供を行う。
(2)富山湾や立山黒部を活かした誘客について
ア.「夏の富山湾」の魅力を活かした観光の現状と今後の取組みを問う。
観光・地域振興局長 「富山湾」は重要な観光資源であり、湾クラブのブランド力等も活用し魅力を発信してきた。マリンスポーツの観光商品化やサイクリングコース整備、新湊マリーナの拡張整備などにも取り組んでいる。
イ.「冬の富山の魅力」を活かした観光の現状と今後の取組みを問う。
観光・地域振興局長 冬季の観光客入込数及び宿泊者数は毎年増加している。海外からの誘客についても、SNSを通じて冬の富山の魅力を発信する。今後とも、工夫を凝らしながら、課題である冬季の誘客強化に取組む。
(3)観光情報の発信やWi-Fi等の環境整備について
ア.「とやま観光ナビ」へのアクセス情報等の調査・分析について、問う。
観光・地域振興局長 来県観光客の情報収集手段は「県のホームページ」利用が35.1%と最も多く、「とやま観光ナビ」が利用されている。ご意見などを分析し、観光コースづくりや観光商品のブラッシュアップに活かす。更に「日本版DMO」体制整備に向け調査・検討を行い、観光地域づくりに活かす。
イ.県が発行する観光情報誌について、問う。
観光・地域振興局長 紙媒体での情報発信は重要な手段で、「ねまるちゃ」は年4回20万部発行、読者から約6,200通もの意見があった。こうしたデータを分析し、記事内容や配布場所など決める際に活用。「旬」の観光情報を継続発信し、富山ファンが増えることを期待する。
ウ.Wi-Fiスポットの整備状況と県の支援について、問う。
観光・地域振興局長 平成24年度からの4年間で33件の助成を行った。外国人受入に積極的な52の宿泊施設のうち、51施設がロビーで、41施設ではすべての客室で利用可能となった。また「TOYAMA Free Wi-Fi整備推進協議会」を設置し、整備の促進に努める。
エ.登山客の安全確保のため、携帯電話の不感地域の解消策について問う。
経営管理部長 不感地帯については、県も関係機関との調整や財政支援など積極的に関わり、主要な山岳観光地や登山ルートは、ほぼ解消した。引き続き、関係機関や自治体と協議し、解消に取り組む。
オ.旅館・ホテル業の労働力不足の現状と、観光客受入強化策を問う。
観光・地域振興局長 「接客・給仕」に@長い拘束時間A不規則な勤務形態による労働力不足の傾向がある。県では、合同企業説明会を開催し若者と県内企業とのマッチングに取り組み、国の交付金を活用して外国人旅行者への接遇やサービス等の人材育成事業を開始した。
(4)「ものづくり産業見学・体験施設等設置事業費補助金」について、問う。
商工労働部長 ものづくり企業が、@本社の移転・拡大や工場の新・増設時A5千万円以上の見学・体験施設を整備B2千万円を上限として整備費の1/3以内を助成。交流人口拡大や地域活性化に繋がる施設整備で、ものづくりへの関心と理解を深め、「ものづくり県・とやま」を国内外へ発信する。


問2  本県農林水産業の振興について

(1) 「富山の美味しいさかなについて」
ア.鮮度の高い富山の魚を、安定して提供するための取組みについて問う。
農林水産部長 国の補助事業を活用して、5施設の冷凍設備等の整備に支援した。現在「浜の活力再生プラン」の策定が進められ、各漁協等の要望を踏まえ、鮮度の高い水産物の安定供給が図られるよう支援を行う。
イ.富山の美味しいさかなを1年中提供するための取り組みについて問う。
農林水産部長 県では、「富山のさかなブランド化推進協議会」を設置し、関係者の事情や意見を聞き、課題の解決に向けた体制づくりや協議会の拡充も含め研究していく。
(2)農地中間管理機構による農地集積・営農組織化・圃場整備について問う。
農林水産部長 本県の農地集積に係る「機構の寄与度」は全国トップである。集落営農組織は約2倍増、法人化組織も約4倍増、圃場整備面積45,070ha、整備率83.9%は全国3位。今後とも、機構を通した担い手への農地集積・集約化・集落営農の育成を図り、国予算の要望し、農業の振興に努める。


問3 G7環境大臣会合に向けた取組みについて 

警備を万全に期すため、今後について、問う。
警察本部長 警備の万全を期するため、「富山県警察サミット等警備対策室」を設置、未然防止に向けた情報収集・分析や警備訓練等を行う。海保や税関、入管等関係機関と水際対策を強化し、さらに、爆発物原料の化学物質の取り扱い事業者と管理者対策を実施。更に官民一体となった対策を推進する。


問4 健康寿命を延ばす食育の取組みについて 

一般消費者に対する食育の現状と今後について、問う。
農林水産部長 食育については、県民の理解・関心が高いものの、実効性が低い。食育の実践促進に向け、スパーマーケットとの連携は大事であり、今後、どのような活用策が効果的か、関係団体の意見を伺いながら検討する。


 
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平成26年11月議会 予算特別委員会質問(12月8日)

問1 産業の育成と雇用について

(1)農地中間管理機構による農地の利用権設定の進捗について、問う。
農林水産部長 県では、228地域の農地について借受希望者を募集し、217地域に延べ1,720経営体から応募があった。また、出し手と受け手のマッチングを進め、10市町村の約730haの農地を、借り受けを希望する70経営団体に貸し付けることとしている。
(2)本県企業の航空機産業への参入状況、県の支援の現状と評価について、問う。
商工労働部長 個別産業による参入は徐々に進んでいる。国際認証取得への取り組みに対し助成を行い、3社が新たに取得し取得企業は8社となった。大規模展示会へのブース出展を実施するとともに、共同受注研究会を設置し、受注に向けた支援を行っている。
(3)航空機産業の共同受注体制の構築など、産業育成の取り組みを、問う。
商工労働部長 大規模な国際商談会「エアロマート」へ県内企業が参加し、多様なニーズがあることを把握した。企業が連携し共同受注に結びつくと期待し、共同受注グループの形成に向けて支援していく。
(4)「一般事業主行動計画」の策定対象の範囲の拡大を検討しているが、今後の取り組みを、問う。
商工労働部長 小規模企業にとっては負担を伴うため、経過措置などの十分な周知期間やきめ細やかな策定支援が必要。今後、「仕事と子育ての両立に関する意識調査」の結果や、県議会、子育て支援・少子化対策県民会議で理解があれば、検討する。


問2 再生可能エネルギーと省エネルギー対策の推進について

(1)小水力発電について、設置者である県の取組みや企業・土地改良区の参入の現状と推進策について、問う。
商工労働部長 現在運転中は24箇所、うち企業局も含め県が7箇所、土地改良区は6箇所、民間企業は7箇所、県内自治体は4箇所。県として、国の交付金を活用した補助、工事受託や技術指導を積極的に支援している。今後も普及啓発に努め設置を促進する。
(2)太陽光発電について、接続申し込みに対する電力会社の回答保留などはないか、また発生防止策について、問う。
商工労働部長 現時点では回答保留はない。国に対して接続対策等に取り組むよう要望している。北陸電力に対しても、接続可能量の早期公表と県民等への説明を求める。
(3)地中熱ヒートポンプ利用の普及状況と今後の推進策について、問う。
商工労働部長 県内では、住宅10件、事務所2件、温浴施設1件の計13件となっている。県でも、導入を促進し、メリットや国の補助事業及び県の制度等の活用の情報提供により、普及啓発を図る。
(4) 県が民間と協力し、自然エネルギーを取り入れたまちづくりや住宅づくりを推進すべきと考えるが、問う。
知事 YKKのパッシブタウンは、低炭素なまちづくり・家づくりの新モデルである。県では、再生可能エネルギーを活用した新たなまちづくりを促進する必要があると考える。県内では、南砺市や宇奈月町でも再生可能エネルギーを活用した地域づくりが進められており、市町村と連携協力しながら引き続き幅広く支援していく。


問3 特別天然記念物であるライチョウの保護について

(1)本県のライチョウの生息数の経年変化と現状はどうか、問う。
生活環境文化部長 昭和40年代から県内各生息地で調査している。主要な立山、薬師岳、朝日岳の直近の調査では、3地区で441羽の生息を推定。最初の調査の390羽に比べ約13%増加している。生息数は多少の増減はしつつも、安定的に推移している。
(2)本県のライチョウの保護活動や生息地の環境保全の取組みの現状はどうか、問う。
生活環境文化部長 @アルペンルートのマイカー規制や高原バスの低公害化A生息域を保護するための柵の設置B室堂地区におけるスキー規制区域の設定C高山植物の復元Dゴミの減量化や環境配慮型トイレの整備E自然解説を通じた観光客の意識啓発などに取り組んできた。来年4月には「立山におけるバスの排出ガスの規制に関する条例」が施行され、引き続き取り組んでいく。
(3)富山市ファミリーパークがスバールバルライチョウの繁殖に取り組んでいるが、県としても積極的に支援すべきと考えるが、問う。
生活環境文化部長 本来、絶滅危惧種の保存は、国が取り組む課題であり、環境省が主導して保護繁殖に取り組むべき。今後、国が富山市に支援を行うよう市と協力し国に要望し、県としても必要な情報提供に努める。


問4 富山湾岸サイクリング大会について

(1)湾岸サイクリングコースについて、大人から子供まで、ベテランからビギナーまでが楽しめるコースに早期に整備すべきであるが今後の取り組みを、問う。
土木部長 氷見市から朝日町に至る約88qを設定し、平成27年春の完成を目指し整備している。今後、関係者の意見に基づき、路面表示の追加や距離標の追加などを行う。
(2)「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟した富山湾を巡る全国的なサイクリングイベントを開催し、富山県をさらにアピールすべきと考えるが、問う。
知事 ご提案のイベント開催は、富山の魅力のアピールや国内外の誘客促進だけでなく、スポーツ振興にもつながると考える。一方で多くのスタッフやボランティア、協賛企業の確保など課題もある。富山を元気にする素晴らしい提案だと思っており、平成27年春には富山湾岸サイクリングイベントを開催する。


問5 スポーツ振興について

スポーツ競技力の向上について、スポーツ医・科学に基づいた最新機器によるデータを分析し指導する人材の現状と育成の取り組みを、問う。
教育長 元気とやまスポーツ振興会議でも、「医・科学的サポートや指導者の充実の必要性、資格取得の促進。」など意見を頂き、十分検討していく。

4月開催される湾岸サイクルのチラシ
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平成26年2月議会 予算特別委員会質問(3月12日)

問1 「ものづくり産業の振興」について

(1) 県内製薬企業の製剤開発・創薬研究支援について、問う。
厚生部長 @高い製剤技術力を更に伸ばし新規製品開発の促進、Aベツリンやワクチン効果増強剤の早期実用化に向けた研究の加速、B製剤技術力を持つ薬学生育成を強化し、さらなる「薬都とやま」の発展に向け積極的に取り組む。

(2) 本県の薬業が1兆円産業に成長するための支援策について、問う
厚生部長 医薬品産業成長のため、人材育成強化に取り組む。平成26年度は、スイス・バーゼルの研究者とのシンポジウムを本県で開催、富山大学の伝統医薬に関する国際シンポジウムに助成、また県内研究者や学生の参加によりグローバル人材の育成を図る。


問2 「産業観光の振興」について

「産業観光」について、ストーリー性と感動的あるコースにブラッシュアップすべきと考えるが、どうか。
観光・地域振興局長
 修学旅行誘致用ガイドブックに本県産業史やエネルギーについて学ぶコースを掲載し、首都圏の旅行会社等に情報発信している。引き続き企業側の受入体制整備を促進し、観光連盟による試行販売ができるよう、組織強化を進める。


問3 県民の安全・安心について

(1) PM2.5について、県民への注意喚起や対応についての取り組みを、問う
厚生部長 自動測定器を順次設置し、早期に注意喚起できる体制を整えた。注意喚起は、直ちに公表し速やかに関係機関に連絡するほか、テレビやラジオ等により幅広く周知する。健康面でも、厚生センター等に相談窓口を設置。今後も監視体制の強化等に努める。

(2) 環境先端県として、環境保全の取組みを更に進め、国内外に情報発信すべきだが、問う。
生活環境文化部長 これまでの取り組みは、先進的でモデル的と高く評価をいただいている。全国豊かな海づくり大会や全国植樹祭においても、本県の環境面での取り組みを国内外に積極的にアピールする。


問4 「未来を担う人づくり」について

(1) トップアスリート育成のスポーツ指導者の指導力向上について
ア. 指導者の指導力向上と育成が必要と考えるが今後の予定について、問う。

教育長 新たに実施する「TOYAMAアスリートマルチサポート事業」の中で、指導者を対象としたメンタルトレーニングや体力トレーニングの講習を行う。
イ. スポーツ指導の一貫指導体制の現状と今後の取組みについて、問う。
教育長 一貫した技術指導を行うため、年代別カリキュラム等からなる「競技者育成プログラム」を作成し指導方法を統一、ジュニア期から計画的に選手を育成している。「TOYAMAアスリートマルチサポート事業」で医学的サポートにより得られたデータを活用するなど、今後とも各競技団体と連携し一貫指導体制の充実を図る。
ウ.強化種目について、更なる飛躍のため目標を上方修正して取り組むべきだが、問う。
教育長 より高い目標を掲げて強化に取り組むことは、更なる飛躍を期すための方策のひとつにもなる。「元気とやまスポーツ振興会議」において、提案の趣旨も踏まえて議論する。

(2) 新規事業「授業の達人活用授業」、「授業力向上推進リーダー育成事業」、「学向上対策研究拠点校事業」の狙いと中長期計画について、問う。
教育長 教員の授業力や指導力の向上のため本事業を実施する。採用後、概ね5年毎の年次研修など、教員研修の充実に努めている。継続的な実施により、若い教員が授業力を高め、全ての教員が授業改善に取り組むよう支援する。

(3)「Q−U」を活用した学級指導について
ア. 本県における「Q−U」の実施状況はどうか、問う。

教育長 25年度、小学校では57.9%、中学校では75%、県立高校で9%の学校で実施されている状況である。
イ. 本県でも「Q−U」を積極的に活用すべきと考えるがどうか、問う。
教育長 実施校からは、「日常では見えない教室での人間関係がわかった」などの声を聞いている。今後とも、アンケート調査を活用するなどして安定した学級経営を図る。 

(4) 特別支援教育の推進について
ア. 「インクルーシブ教育システム」の実現に向けた調査・研究や、現状認識と問題の把握、中長期的な計画について、問う。

教育長 障害のある者とない者が共に学ぶことができる環境づくりを目指し、志貴野高校をモデル校として、生徒の障害の種別や程度に応じた「合理的配慮」の内容や指導の在り方について実践研究を進めている。志貴野高校や全国の事例を参考にし、教育的支援の取組みが充実するよう努める。
イ. インクルーシブ教育システムの実現にむけ、小学校教諭の負担軽減にどのように対応するのか、問う。
教育長 「とやま学校パワーアップ推進事業」により、教員の負担軽減を図る取組みが各学校で取り組まれるよう支援する。

(5) 本県の生涯学習の現状認識と推進策、本県の重要政策「人づくり」にかける思いについて、問う。
教育長 県民の生涯学習意欲は全国的にも高い。知識・技術を仕事や趣味に活かし、地域に貢献することは、「元気とやま」の創造のため重要である。「ひとづくり」は県政の基本であり、県民カレッジなどで学習機会を提供し一層進むよう努める。

(6) 県民の健康増進のため、スポーツに親しむ生活習慣が欠かせないが、実施率と向上策について、問う。
教育長 平成23年度調査では41.6%(H16年度比約8ポイント改善)であるが、全国平均の45.3%を下回っている。県営スポーツ施設の整備・改修にも計画的に取り組み、利用者の意見も参考に、スポーツに親しみやすい環境の整備に努める。

予算委員会質問
  新幹線キャラ
 
   
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平成25年3月 予算特別委員会

問1 地域の防災力向上について

(1)県内中小企業のBCP(事業継続計画)策定に対し、積極的に支援すべきと考えるが、問う
商工労働部長 県では、今年度、中小企業を対象としてモデルとなるBCPの策定を行った。中小企業団体中央会に委託し、3事例について、モデルとなる計画を作成した。今後、この事例集を中小企業団体中央会ホームページ掲載し、また商工会議所、商工会等の関係団体の広報誌等にも掲載等し、研修会開催への支援をし、BCP策定の啓発普及を図っていく。

(2)県内中小企業における「事業所防災計画」の策定を推進すべきと考えるが、問う。
商工労働部長 県では、これまでも、地域の防災行動力の向上をテーマに出前県庁しごと談義を実施しており、その中で事業所に対しても防災意識の高揚に努めてきた。今後とも、商工団体等の関係機関を通じて、普及啓発を行い、県内事業所の防災意識の高揚や行動力の向上に努めていく。

(3)県ではこれまで「消防団活動活性化事業」や「消防団員確保対策モデル事業」を実施してきたが、その成果と今後の取組みについて問う
知事政策局長 消防団員数が全国的には年々減少している中、本県ではほぼ横ばいとなっており、これらの事業も一定の役割を果たしていると考える。来年度は、子供たちに消防活動に触れてもらうため、子供向けイベントの開催、旧消防学校を活用した消防訓練の見学会等を考えており、今後とも、消防団の活性化と活動しやすい環境づくりに努める。

(4)消防団の活動拠点である屯所の老朽化が進んでいるが、県としてその改修や整備、機材整備などのハード整備に対し支援すべきと考えるが、問う
知事政策局長 国の社会資本整備総合交付金において、交付対象となる地域は限られるが、防災まちづくり拠点施設として消防団屯所が支援の対象となっている。また、消防団施設に国の補助金は、平成18年度から一般財源化(消防防災設備整備費補助金・施設整備事業債)された。来年度、新たに、「緊急防災・減債事業債」の対象となり、県としても設備・備品の整備に対し積極的に支援してきた。今後とも、市町村と連携し、消防団活動の環境整備に取り組んでいく。

(5)本県と近県との広域災害協定について、定期的な会議による意思疎通や、時には広域訓練も必要だと考えるが、いざという時にこれらの協定が有効に機能するための取り組みについて問う
知事 各県間の意思疎通の強化を図るため、全国知事会等での応援体制の運用に関する協議、石川県や岐阜県との知事同士の会談の実施、他に事務レベルで中部圏内の各県間で担当課長会議を実施した。 また、中部9県1市の行動訓練を昨年11月に岐阜県で実施、本県の総合防災訓練も、石川・福井・岐阜各県参加で実施した。県広域消防防災センターでは、石川県・愛知県の消防学校とも連携し合同訓練をしている。今後とも、国、全国知事会、中部圏知事会等との一層の連携強化に努め、県民の安全・安心に万全を期していく。


問2 通学路の安心・安全の確保について

(1)昨年4月に京都府亀岡市で発生した事故を受け実施した、通学路の危険個所の点検結果について問う。
教育長 合同点検の結果、対策が必要とされた個所は513箇所だった。2月15日時点では、対策済みが236箇所、対策を講ずる予定が190個所、対策の未定が87箇所という状況である。

(2)発見された危険個所の改善にどのように取り組むのか、問う
土木部長 県が管理する道路の100箇所では、今年度、車両幅を狭めて路肩を広げるための白線の引き直しや、歩行スペースの確保、児童生徒の路肩から転落防護柵など、52箇所で対策を実施。残る48箇所は、補正予算により、用地買収を進め、通学路の歩道の設置・拡幅などの整備に重点的に取り組む。
平成25年度予算でも歩道整備を推進し、交差点改良などにも取り組む。市町村が管理する道路255箇所は、今年度末までに104箇所で対策を実施し、残る151か所も引き続き重点的に取り組むと聞いている
警察本部長 県警察で危険箇所の対策内訳は、横断歩道の設置、押ボタン式信号機の設置、信号周期の変更、交通指導取締りなどがある。平成25年度に実施予定は早期に実施、検討中も早期に結論を得て安全対策を図り、児童生徒の安全対策に万全を期していく。

(3)ドライバーへの交通指導や注意喚起、児童生徒への交通安全指導の徹底が欠かせないと考えるが、その取り組について問う
警察本部長 ドライバーに対しては、通学時間帯の通学路での制服警察官やパトカーによる警戒活動や交通指導取締りを実施している。児童生徒に対しては、見守り誘導活動に加え、実践的な交通安全教室を実施し、保護者にも、PTAや各種会合を通じ、交通安全教育や広報啓発に努めている。

(4)登下校時の通学路の安全確保対策について、警察、道路管理者など関係機関との連携・相互協力が重要だと考えるが、どのように取り組むのか、問う
教育長 これまでも関係者と情報を共有し、連携し対応している。来年度から新たに、@各市町村に、具体的な対策を検討する連絡協議会を設置、A特に対策が必要な市町村や学校に、通学路安全対策アドバイザーを派遣、B県教育委員会では、市町村の通学路対策の状況を把握し、広域的な対策などを検討していく。


問3 再生可能エネルギーと省エネルギーの推進について

(1)エネルギーのベストミックスという観点から、本県の再生可能エネルギーの比率については、何年を目途に何パーセントを目指すのか、問う
商工労働部長 再生可能エネルギーの割合は、平成22年度の統計では約72%と全国的にみて非常に高い。国のエネルギー基本計画の検討状況を踏まえ、本県の目指す再生可能エネルギーの比率や目標年度を検討していく。

(2)県内における今後のメガソーラーの設置予定とその促進策について問う。
商工労働部長 企業局において、新年度から新たに、神通川浄水場の敷地内に建設する。また県では、昨年10月に新たな融資制度を創設し、新年度は融資枠を拡充する。また、技術専門学院に、新たに太陽光パネル等の整備技術者を育成することとしている。今後とも、民間事業者による太陽光発電の導入促進のための環境整備に取り組んでいく。

(3)木質バイオマス発電の推進について、この事業の内容と今後のスケジュールについて問う。
農林水産部長 間伐材のうち、低質材は大半が紙パルプ用として利用されているが、そのチップの需要が減少し、その受け入れ先の確保が課題になった。固定価格買取制度では間伐材が高めに単価設定され、採算が取れる可能性もあり、検討を進めてきた。発電事業の実施主体は、公募で県内の民間事業者を選定し、発電施設本体の建設費には定額助成を行い、後年度に売電収益から県に返納してもらう。発電施設は、県予算の成立後、4月に事業者の公募を行い、平成26年度中の完成を予定している。

(4)地中熱ヒートポンプシステムについては、冷暖房等の省エネルギーにつながることから、県として積極的に導入を促進すべきと考えるが、その取り組みについて問う
生活環境文化部長 環境省のガイドラインや手引きを踏まえながら、適切なシステムが設置されるよう、事業所等への情報提供や助言を行い、既存の中小企業環境施設整備資金融資制度等を活用するなど、地中熱ヒートポンプシステムの導入促進に努める。


問4 自然環境の保護と活用について

(1)イタイイタイ病資料館については、これから発展していくアジア諸国に向けて,公害病の悲惨さと環境保全の大切さをさらに情報発信してゆく必要があると考えるが、
どのように取り組むのか、外国人を含む利用実績と併せて、問う

厚生部長 イタイイタイ病資料館は、開館以来、平成25年3月10現在37,541人が訪れており、うち外国人は4団体118名が来館された。資料館では5ヶ国語対応のホームページで国内外に広く情報発信し、展示室の展示パネルや音声ガイド、展示ガイドブックを5ヶ国語で用意している。また新たにガイダンス映像の英語版と中国語版を製作した。また、鏡盛館長がロンドン大学でイタイイタイ病の紹介を行うなど、海外の医学関係者に対して情報発信を行っている。今後は、韓国語やロシア語のガイダンス映像の作成にも取り組み、水俣病など他の公害病資料館と連携し、海外への情報発信に取り組む。

(2)県内外をはじめとする全国に向け、「富山の水」をPRすべきと考えるが、どのように取り組むのか、問う
生活環境文化部長 とやまの名水については、県外で開催のイベントへの水の提供、県内で開催の国際会議・全国会議への水の配布、富山駅・富山空港・アンテナショップなどで名水の販売、ホームページでの紹介等でPRを行っている。来年度も県内外で開催のイベント等において水を配布する予定である。

(3)県では、10年ぶりに「レッドデータブックとやま2012」を取りまとめたが、今後、絶滅危惧種の保護や本県の豊かな生物多様性を維持していくためにどのように取り組んでいくのか、問う
知事 これまでも立山においてマイカーの乗り入れ規制やライチョウの保護、低公害バス導入等を行ってきた。また、森づくり税を活用した里山林の整備や、野生鳥獣の保護と適正管理などにも取り組んできた。「生物多様性地域戦略」を策定することとし、骨子案が近く取りまとめられる予定と聞いている。来年度は、この骨子案をもとに、環境審議会を経て、地域戦略を策定し、8月にはシンポジウムも開催する。今後とも、生物多様性の保全と持続可能な利用を推進し、県民の貴重な財産である本県の豊かな自然を将来の世代にしっかりと引き継いでいく。

予算委員会質問 宮城県東松島市
阿部市長から復興状況を伺う
シンガポール・ブキティマ自然公園にて
生物多様性と自然保護の視察
和歌山県にて木質バイオマス関連施設を視察
イタイイタイ病資料館
シンガポール中学生視察風景
富山市婦中地区の防災訓練風景
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平成24年3月12日

問1 イタイイタイ病と県立資料館等について

「イタイイタイ病」の被害者住民は、長い闘いを経て、昭和43年3月三井金属を相手に裁判を起こし、昭和47年8月に名古屋高裁金沢支部にてついに完全勝利を勝ち取った。被害者が大企業を相手に勝利した、日本の公害史上初めての判決であった。
当時イタイイタイ病対策協議会の会長であり原告団代表であった、故小松義久氏は当時を振り返った寄稿の中で、「負けたらここに居れなくなる、まさに先祖伝来の田畑と戸籍をかけた闘いであった」と、裁判についての心境を記しておられる。
また、故人は、長い苦難に満ちた住民の闘いを、決して忘れてはならない「マイナスの遺産」と称し、神通川流域に二度と再び公害が発生することが無いよう活動を続け、さらにそうした経験と技術を発展途上国での公害防止対策や、地球環境問題を後世に活かす「プラスの遺産」になるよう引き継いでゆくことが必要であり、そのために「イタイイタイ病の語り部」の育成や「イタイイタイ病やカドミウム問題」をテーマにした総合センター設立の必要性を訴えておられた。今回の「県立イタイイタイ病資料館」のオープンは、まさに故小松義久氏の悲願であり、今まで亡くなられた、そして今もご存命のイタイイタイ病患者の皆さん、ご家族や地域の皆さん、現イタイイタイ病対策協議会の高木会長をはじめ、いままで関わってこられた多くの方々の悲願であった。

(1)イタイイタイ病発生から今日に至るまで、関係各位の長い闘いの歴史が あった。今度はその経験と歴史・教訓を、未来を担う子どもたちや全人類に発信してゆかなければならない使命がある。イタイイタイ病の貴重な資料や教訓を後世に継承するため「富山県立イタイイタイ病資料館」がオープンするが、発生から今日までの長い歴史を振り返り、開館に込めた思いを、問う。
(知事答弁)
県は、健康調査や保健指導、患者認定等、これまで流域住民の健康を守るための取り組みを行ってきた。被害者団体や原因企業による発生源対策、県による汚染農地対策により、神通川は清流を取り戻し、30年をかけた汚染土壌の復元も本年3月に完工するなど、関係者や地元住民による困難を克服してきた長い歴史があった。
しかし長い月日とともに、関係者の高齢化や歴史の風化の恐れがあるため、県としてイタイイタイ病に関する貴重な資料や教訓を後世に継承するために「富山県立イタイイタイ病資料館」を設置し、来る4月29日に会館をむかえる。
この施設はイタイイタイ病の恐ろしさを知り、克服の歴史を学び、県民一人ひとりが環境とライフスタイルの確立や地域づくりに取り組むことを目指す、未来志向型の資料館にしたいと考える。このようなことが二度と起こらぬよう、地元の方々の協力も得ながら、国内外に向けて情報発信してゆきたい。

(2)ふるさと教育、環境教育、命を大切にする心を育むためにも、富山県教育の教材として未来を担う子どもたちに学ばせるべき。
公害病であるイタイイタイ病を風化させないため、またふるさとを愛する心を育むため、環境教育の一環として、イタイイタイ病について小中学校の授業の教材として必修化する考えはないか、問う。
(教育長答弁)
本県では、すべての小中学校がイタイイタイ病の記載がある教科書を用いている。小学校5年生では、イタイイタイ病の発生原因、病気の症状、判決の結果などについて、中学校の公民分野の学習では、イタイイタイ病をはじめとする公害病の発生原因や公害防止の取り組み、環境保全の重要性について学んでいる。今回、イタイイタイ病の副読本を作成し、小学校5年生全員に配布するとともに、この副読本や資料館を利用しながら、いのちの大切さや自然環境の保全の大切さについて学ばせたい。

(3)水俣病資料館、新潟水俣病資料館においても語り部の果たす役割は大きく、臨場感のある、心のこもった講話を聞きに多くの団体が訪れている。
イタイイタイ病の体験を生の声で語り伝えてゆくために、被害者団体の協力を得て「語り部」制度が発足するが、語り部の育成や活動支援にどのように取り組むのか、問う。
(厚生部長答弁)
現在10名の語り部に登録いただいたが、皆さん未経験者のため、23年度に被害者団体の協力を得ながら、語り部養成事業を行ってきた。資料館の開館後、10名以上の団体に対して語り部講和を行う予定だが、今後完成した資料館での実地研修を行ってゆく。

(4)被害者団体・語り部・一般ボランティアが交流を深め情報を交換し知識や技能を高めるための専用スペース(スタッフルーム)が必要であると感じる。
 資料館にはイタイイタイ病被害者団体関係者や語り部・ボランティアが情報交換や情報の蓄積、交流や研修をするためのスタッフルームを確保する方向だと聞いているが、どうなっているのか、問う。 
(厚生部長答弁)
資料館では、語り部のほかに展示解説を行うボランティアにも参加していただく予定である。このため1階事務室の横に、交流室を設ける予定である。語り部やボランティアの交流や情報交換の場として、資料館スタッフとの打ち合わせスペースとしても有効利用していただきたい。

(5)資料館のハードとソフトを充実させる事は大切だが、こちらから積極的に出向いて伝える事も大切である。
資料館に来ていただくだけではなく、スタッフが学校や公民館に出向いての出前講座や、これまでイタイイタイ病対策協議会が主催し毎年1回、30年に亘って開催してきた「イタイイタイ病セミナー」のような催しを、資料館が中心になって行う予定はあるのか、問う。
(厚生部長答弁)
資料館では、広く一般県民を対象とした普及啓発活動を行う。具体的には、イタイイタイ病の知識を深めていただく「仮称県民フォーラム」や、語り部によるリレー講和を行う「仮称イタイイタイ病伝承会」、子ども向け夏休み自由研究講座などである。また、資料館の外では、復元田や神岡鉱山をめぐる「親子日帰りバスツアー」や、県内公的施設等でのパネル展示会や、語り部や資料館スタッフによる出前講座も検討している。

(6)昭和54年から第1次地区が着工し、30年を経て平成23年度に「神通川流域カドミウム汚染田復元事業」が完成した。
県が平成23年度農業農村工学会「上野賞」を受賞し、今月完工を迎える「神通川流域カドミウム汚染田復元事業」について、これまでを総括して、どのように評価しているのか、問う。
(知事答弁)
このような広範囲にわたる汚染農地の復元は、わが国では前例がなかった。これまで昭和54年の着工から平成23年の完工まで、33年の年月と407億円の事業費をかけ、客土母材の運搬方法や広範囲に点在する埋蔵文化財の調査など、様々な課題を克服しながら工事を進めてきたが、汚染米を流通させることなく今年度すべての工事が完了でき、感無量である。また、「上野賞」を受賞できたことも大変名誉なことである。これらに関する資料もわかり易くまとめ、本資料館に展示する。

ここに、一審判決文の抜粋がある。
「河川は古来 交通・かんがいはもちろん 飲料その他 生活に欠くことのできない自然の恵みのひとつであって わらわれは何の疑いも無くこの恵みにすがって生きてきた。神通川ももとよりその例外ではない」真に深い判決文であると思う。
知事、県当局のご尽力に心から感謝申し上げますとともに、われわれ責任ある大人が、この歴史を今一度しっかりとかみ締め、この資料館が「公害病根絶」「環境教育」「命の教育」における、世界に向けた発信地になることを祈り、次の質問に移る。


問2 自殺対策等について

厚生労働省によれば、日本における自殺死亡者数は、1965年(昭和40年)には14,444人(人口10万対死亡率14.7人)であったが、年々増加し平成10年に31,755人(人口10万対死亡率25.3人)と初めて3万人を超え、平成10年から12年連続で3万人を超える深刻な事態となっている。先進7カ国の中でもわが国の自殺率はもっとも高く、15歳から34歳までの若い世代の死因で、自殺がトップなのはわが国だけである。
(1)本県における自殺者の現状を問う。
(厚生部長答弁)
 本県自殺者数は、国の人口動態統計によると、平成15年の356人をピークに、平成17年は338人、近年はおおむね290人台で推移している。平成22年は前年比44人減の249人と大幅に減少した。全国順位(率)も前年のワースト14位から28位に改善した。しかし、平成23年10月現在では、自殺者数が235人となり、全年同期比27人、13.0パーセント増となっている。

(2)自殺の背景として、自殺を試みた人たちの約75パーセントに精神疾患があり、その約半数がうつ病であると言われている。
本県におけるうつ病患者の現状とその支援策について、問う。
(厚生部長答弁)
本県での精神通院医療費を公費で負担しているうつ病を含めた気分障害の患者数は、平成21年6月末時点で2,317人、平成22年では2,556人、平成23年では2,720人と毎年増加している。県では、うつ病の早期発見が自殺の予防に繋がるものと考えており、平成21年に策定した自殺対策アクションプランに基づき、普及啓蒙活動やかかりつけ医と連携した自殺防止対策に取り組んできた。新年度においては、ホームページでの啓蒙活動、かかりつけ医との連携強化、精神科医や看護師を対象とした研修会の実施などに取り組む。

(3)早期発見・早期治療を促進するためには、専門医や各種専門相談機関のみならず、いろいろなところで気軽に悩み事を相談できる環境を整備する必要がある。
精神科医や精神保健福祉士、臨床心理士などの専門家への相談体制の充実だけでなく、気軽に相談できる環境づくりが必要と考えるが、問う。
(厚生部長答弁)
自殺の原因には、健康問題や経済問題、家庭問題や仕事の問題など様々なものがあり、精神科医などの専門家のみならず、身近なところで気軽に相談できる体制が必要と考える。このため県では、相談者と同じ経験を持ち悩みを分かち合える「ピアサポーター」による相談会や、NPOによる年間を通した電話相談、専門相談機関以外の多様な相談窓口の設置に取り組む。また、理美容院や飲食店などの接客業の方を「心のふれあいサポーター」として養成する。

(4)「富山県自殺対策アクションプラン」に基づく今後の対策について、基金事業終了後の対応も含め、問う。
(厚生部長答弁)
本県では、自殺対策緊急強化基金を活用し、普及啓発や相談支援体制の充実強化などに取り組んできた。新年度は、特に自殺者数が増加している高年齢者や働き盛りの世代、自殺未遂者などの高リスク者への対策に力を入れる。具体的には、身近な地域で高齢者を支援する方々に研修会を実施する、企業や経営者にメンタルヘルスの重要性に関する研修会を実施する、さらに自殺未遂者対策として、2次・3次の救急病院における未遂者への対応や関係機関との連携の強化関する研修に取り組む。


問3 再生可能エネルギー等について

本県の再生可能エネルギー利用に対する取り組みである「農業用水を利用した小水力発電」については、本県の持つ豊富な水量を生かした環境負荷の少ない自然エネルギーの活用として、今回の議会でも度々取り上げられてきた。また、新総合計画においても小水力発電が推進されることは、真に時流を得た取り組みだと感じている。
一方で本県は、全国でも有数の地熱エネルギーを有する県である。また富山湾における波力発電、潮流発電、潮汐発電、海洋温度差発電などの可能性もあるのではないか。
(1)本県における「地熱発電」と「海洋エネルギー発電」について、現状と今後の可能性について、問う。
(商工労働部長答弁)
本県における地熱発電の資源は、環境省のポテンシャル調査によると東部山岳地域を中心に豊富に存在しているとされている。しかし大部分が自然公園内の最も規制が厳しい区域内にあり、また、きわめて険しい山岳地帯にあることから、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構の調査対象となっていない。最近、民間による新たな地熱発電開発の動きも見られる。今後の規制緩和や技術開発の動向を注視したい。
 海洋エネルギー発電については、現在大学や研究機関での基礎技術開発や研究段階にあり、今後の進展が期待されている。

近年、環境省のエコハウスモデル事業や、環境負荷軽減への意識の高まりから、民間ハウスメーカー等が主導しての自然エネルギーを最大限取り入れた「スマートハウス」に対する取り組みが盛んになっている。また、先般富山市が国の成長戦略プロジェクトのひとつである「環境未来都市構想」の選定を受けたように、「まちづくり」をする際に、街全体の電力の有効活用や再生可能エネルギーの利用など、都市の交通システムや住民のライフスタイルの変革まで複合的に組み合わせた社会システムである「スマートコミュニティ」の考え方が主流になっている。このような取り組みを、積極的に全県に広げるべきであると考える。
(2)本県においてスマートコミュニティを推進するためにどのように取り組むのか、問う。
(知事答弁)
スマートコミュニティーは、再生可能エネルギーの導入、省エネルギーの推進、電力需要の平準化など、地域単位でエネルギー全体を効率的に活用する次世代エネルギーシステムである。本県でも、コミュニティーの形成に必要な要素技術、本県の特性を生かしたコミュニティーのモデル、県内企業の強みを生かした技術の活用、システム開発のための実証実験の地域や規模、内容などについて検討する。これらの取り組みにより、スマートコミュニティー関連産業の振興にもつとめたい。


問4 本県教育に係る諸課題等について

仕事として保育現場に足を運んだり、PTA活動を通して小・中学校の教育現場を拝見し、先生方との意見交換の機会が度々あるが、「自閉症、アスペルガー症候群、学習生涯、注意欠陥多動性障害」などの発達障害を持つお子さんの数が増えてきている現状があると感じている。また、その対応について育児や教育の現場では、相当のエネルギーとマンパワーをつぎ込んでいる。
健診などで発達障害の疑いが認められた場合に、保護者にいち早く認識していただき、保育現場、学校現場、その他周囲の方々の理解を得ながら早めに対応すれば、改善する可能性があると聞いている。
(1)発達障害について、保護者に早い段階で専門機関への相談や、支援を受けてもらうため、保護者に対する意識啓発が必要だと考えるが、どのように取り組むのか、問う。
 (厚生部長答弁)
発達障害については、円滑な社会生活の促進や心理機能の適正な発達のために、早期発見に努め、支援してゆくことが重要である。本県では、市町村と連携し実施する1歳6ヶ月健診、3歳児健診において、県で作成した発達障害児スクリーニングマニュアルを使い早期発見に努めている。しかし、子どもの成長や発達には個人差が大きく、保護者が障害とは気づかないことが多い、また発達障害と認めないなどの課題がある。このため、発達障害者支援センターでの保護者相談を実施する。また、発達障害児の育児経験者による家庭訪問、保育所等に対する保護者への接し方の助言を行う。平成24年度には、発達障害支援ハンドブックを改訂し、発達障害児の育児事例を新たに盛り込む。

(2) 小・中学校などの現場において、特別支援学級や専門的知識をもつ教員、外部からのスタディ・メイト等の支援が不足しているのではないか。
学校における特別支援教育にどのように取り組むのか、発達障害のある子どもの指導及び支援の充実について、対象児童生徒数の推移を含め、問う。
(教育長答弁)
特別支援学級は、この5年間で33パーセント増加、現在420学級設置している。このうち発達障害がある児童生徒が在籍する自閉症・情緒障害特別支援学級は、5年間で137パーセント増の145学級となっている。また、通級指導教室においても5年間で89パーセント増の100教室を開設し、必要な教員も増員している。あわせて、市町村が配置しているスタディ・メイトも今年度は前年比32名増の238名となっている。県教育委員会では、スタディ・メイトの要請研修を行い人材育成につとめている。また、教員の専門性が重要であり、基礎研修、専門研修、国立研究所への留学等により、専門性の高い教員の育成に取り組んでいる。今後とも教育環境の整備に努める。

(3)本人や保護者はもとより、発達障害者支援センター、ハローワーク、障害者職業センターなどと連携して就労を支援する必要がある。
学校における発達障害のある生徒への就労支援の現状と取組みについて、問う。
(教育長答弁)商工労働部協議
各高校では、担任と進路指導主事を中心に、近隣の特別支援学校や、発達障害者支援センター、ハローワーク等と連携し、生徒の進路希望や生徒の実情に応じて、きめ細かい対応を心がけている。また、県教委が配置する就職支援アドバイザーや就職支援教員、特別支援学校就労コーディネーターとハローワークの学卒ジョブサポーターからなる就職支援担当者会議を開催し、発達障害のある生徒に対しても、本人に適した企業や支援方法の情報を学校に提供している。

(4)軽度の知的障害のある生徒の職業的・社会的自立を目的に、旧二上工業高校と旧大沢野工業高校の校舎を改修して新設される高等特別支援学校における特徴的な教育内容や従来の特別支援学校との連携について、問う。
(教育長答弁)
高等特別支援学校では、生徒の就業的自立を目指し設置学科を職業科とし、自習を重視したカリキュラムにより実践力の育成を図る。教育内容は、挨拶や受け答え、時間や規則の厳守など職業上必要な習慣や態度を身につけること、教科の学習では、基本となる読み・書き・計算や一般教養について学び、実習では「ものづくり」「環境」「福祉」「流通」などの分野を設け、実際の職場で役立つような取り組みに努める。既設校との連携については、先進的教育やより実践的な実習成果を各校に普及し、全体の指導力を高めてゆきたい。また、関係機関や企業等の協力を得ながら、実習の受け入れや就職先を開拓していく。

本県における教育が、これからも心豊かで温かいものでありますよう、そして、子どもたちの健やかな成長を願い、質問を終了します。ありがとうございました。

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